なぜプロはフィルム写真をいまだに使い続けるのか? 【フィルム写真の魅力】

なぜプロはフィルム写真をいまだに使い続けるのか?
フィルム写真は、デジタル全盛の今の時代にも関わらず、プロアマ問わず根強い
人気があります。
フィルムってやっぱり、誰が見てもわかるようにデジタルには無い繊細な
味わいがありますよね。ただ、写真を本業でする人にとって”フィルム”に
こだわる理由というのは、それだけではなかったりします。
今回は、写真を撮る際にデジタルカメラにはない、フィルムカメラを使う
メリットをご紹介します。
最近カメラを始めた人や、デジタル一眼を持っているけどフィルムにちょっと
興味がある、という方はぜひお読みください。
フィルムはデジタルより優れている?
フィルム、と聞くと多くの人が昔に使われていたもので、写真としての性能は
”デジタルに劣る” と思う方って多いのではないでしょうか。
実は、これ間違ってます。
もちろん画素数という点においては、一般的な35mmフィルム写真はもうデジタル
一眼に敵わなくなってきているのは確かです。
しかし、写真にとって画素数が全てではありません。
画素数より大事なもの、それは色の再現力です。
フィルムがデジタルに比べて、優れている点はそこにあって、さらに深くいうと
明暗の再現力が違います。
フィルムの色の再現力
特にいうのであれば、暗部の再現力です。
デジタルカメラ、特にセンサーの小さいもの(コンパクトデジカメやAPS-C)など
は特になのですが、センサーが小さい分光を取り込む力も弱く、弱い光を
キャッチしにくいです。
その結果、撮影した画像を見ると暗部が黒く潰れてしまったりします。
フィルムの場合は、正しい適正な設定で撮影しているとかなり、綺麗に映ります。
これは、カメラの性能はあまり関係がなく、”写るんです”でも同じように暗い
ところまで綺麗に再現してくれます。
フィルムならではのボケ味
色再現力と同様に、デジタルではなかなか再現できないのが、ボケ味と呼ばれる
ピントが合っていない部分です。ピントがはっきり合っている部分から、
合っていない部分にかけての滑らかさは特にデジタルでは表現しにくいところで
あると言えます。
これはデジタルか、フィルムの粒子であるかの違いから来るのでしょう。
このような小さな差がフィルムの持つ味わいを作り出しているのです。
プロが好んで使う理由
プロの中には、”写ルンです”を使う人も稀にいますが、大概の場合中判フィルム
といって、一般的なフィルムカメラで使われる35mmフィルムより、少し大きな
フィルムを使います。
1本で10枚ほどしか取れない、高価なフィルムですがサイズが大きいと、
デジカメでいうセンサーが大きくなるわけで、取り込める光の量も大きくなります。
そうなるとやはりまた画質が良くなります。
35mmのフィルムでも、十分色の再現力が高いのにその上を行く画質が得られます。
消耗品でありながら、かなりコストもかかるので今や使用するプロもかなり減っ
てはいますが、未だこだわりを持って使う人もそれなりにいます。
その理由にはここまで発達したデジタルでも到達できないフィルムの力が存在
するところにあります。